9月22日に神戸市立博物館の「ボストン美術館浮世絵名品展」にでかけた。

まだ、今年の異常な暑さも残り、平日でもありで観客が少ないことを期待したのだが、神戸近辺の熱心な美術ファンで館内は混み合っていた。
たくさんの浮世絵の中でも歌麿の絵はさすがに他を圧倒する。
手足の指を見ていると影響を受けたという藤田嗣治の女性像が思い浮ぶ。
マネも絵のバックに浮世絵を描いていたなあ。
歌麿から写楽に来ると、とたんに楽しくなる。
妖艶から楽へ。楽を写すとは名前からして納得である。
いまにも動き出しそうな躍動感にあふれた絵。
写楽の絵は最高である。
神戸市立博物館を出て、次にギャラリー島田に向かう。
「石井一男展」である。
今年偶然テレビの「情熱大陸」をみてとても関心を持っていたのだが、今回ギャラリー島田で個展をされているのを知り、期待を胸にハンター坂をのぼる。
1Fのドアを開けると奥の椅子に腰かけて石井一男さんらしき人が、何か読んでいるのか下をむいたままいる。
静かに作品を拝見する。
ほとんどの作品に小さい赤丸の売却済みマークがついている。
わたしも欲しかったのだが今回はあきらめる。
石井一男さんらしき人は、最後まで下を向いたままだった。