前の市営住宅は広い更地となった。
いつまでもこのままだといいんだが....。
「ちくま」6月号が届く。
まず表紙裏の林先生の「ふるほんのほこり」を読む。
その出だしに「「オン・リーディング」という写真集を手に入れた。」とある。
今ちょうど読んでいる岡崎武志の「古本道場」に、読書する人間の姿ばかりを撮った、アンドレ・ケルテスの「オン・リーディング」の写真集がどうしても欲しくなって、長野県茅野市の「古本ピープル」さんまで、車で買いに行ったと書かれている。
そんなに面白い写真集なんだ。
ついで順に、なだいなだの「逃げ水」、佐野眞一の「テレビ幻魔館」と続いて読んでいく。
佐野眞一と言えば最近ちくまから「宮本常一が見た日本」がでたのを知って、買ってみようかと思ったのだが、ネットでこの本についての酷評がでていたので、ちょっとためらっていた。
今日みると消えていたので、あれはなんだったのか、単なる中傷だったのかもしれない。
「魚雷の眼、傾斜地の怠け者 梅崎春生」は、いつもながらとても面白い。
梅崎春生は相当な怠け者だったらしい。
「夜、十時間以上寝て、昼寝を二時間ほどする。覚めている時間は十二時間足らず。しかもその覚めている時間に酒を飲んでいる。」
私も最近の生活は、お酒こそ飲まないが(飲めないのだが。)梅崎春生を笑えない。
「猫と蟻と犬」、「ボロ家の春秋」、「怠惰の美徳」、「蝙蝠の姿勢」、「寝ぐせ」、「馬のあくび」などの本の題名にも、親しみを感じる。
次は梅崎春生を読もう。
富士正晴(今一番好きな作家である。)を読みながら、あいだに新刊も読んでいる。
内田樹の「日本辺境論」と上野千鶴子の「ひとりの午後に」を読んだ。
「ひとりの午後に」を読んでいくと
「イラストライターとしてユニークな仕事をしている内澤旬子さんが、『センセイの書斎ーイラストルポ「本」のある仕事場』という本で、わたしの研究室を取材におとずれた。」
と、あった。
さっき内澤さんのブログを見ると「ひとりの午後に」を絶賛していた。
内澤さんの読む本を、私はほとんど読んでいないので寂しかったが、この本を読んで感動したようなのでなんだかうれしい。
最近、工房のチクチクの得意な人に教えてもらい、着物の古布をパッチワーク状にしたバックを作った。
結構気に入っている。