今日27日もシネ・ヌーヴォにでかけて『泣き濡れた春の女よ』1933年製作を観てきた。
私も前売り5回券のシニヤ用を買ったので、後3回は観ないといけない。
今日は月曜と言う事もあってか初回ほどは混んでいなくて、ゆっくり鑑賞することができた。
今回の舞台は冬の北海道の炭坑町で、炭坑で働く工夫とその相手をする酌婦の物語。
どちらも流れ者である。
外は長いつららの下がる真っ白の世界。
その真っ白の中を炭坑めざして毎日行進する男達の列。
仕事が終われば酌婦の店に雪の中をやって来る。
男達の宿舎も酌婦の店も粗末な作り。
その中で、工夫と酌婦の恋物語はあるのだが、私が一番感じたのは前回観た『有りがたうさん』にも言えることだが、俳優達の喋るゆっくりした丁寧な東京弁?の美しさである。
日本の話し言葉がこんなにも美しいものだったのかととても感動した。
セリフも少ないのでなかなか聞けないのだが、女の子や女優、男優のセリフの場面が来るとその綺麗さに心が満たされてとても心地いい。
『泣き濡れた春の女よ』の主演は岡田嘉子で、その波乱万丈の来歴からどんな人か興味もあった。
綺麗だったが私好みではなかったのが少し残念。
『有りがたうさん』も客席に外人の姿があったが、(その中の一人はスペイン人だったか?映画館の人が終演後、紹介されたが、清水宏のシナリオなどの収集をされているという若い女性だった。)
今日も私の前に若い女性の外人が坐っていた。
外国の人にも興味をもたれる存在なのか。
まだ私にはピンとこないのだが。